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 2018年9月26日(水)

リハビリスタッフ向け学習会 「バイタルサインについて」

  • 2010年7月21日(水)
  • 閲覧件数
    10,837

中村琢弥です。
当院リハビリスタッフ向けの学習会として、バイタルサインについての講義を行いましたので
その報告を行いたいと思います。

京都家庭医療学センターシニアレジデントの中村琢弥です。
このたび当院リハビリスタッフ向けの定期学習会にて講師依頼がありましたため、そのレポートを行いたいと思います。
 リハビリスタッフ向けの定期学習会の写真1
当院ではリハビリに非常に力を入れており、その活動は非常に活発といえます。定期的な学習会をかかさず行っていたのですが、今回家庭医療学シニアレジデントである私に講師依頼がありました。
当初リハビリスタッフには「どのようなテーマで話して欲しいのか、その要望を具体的にききたい」と問いかけていたところ、「普段みる検査値について詳しく知りたい」との意見を得ました。しかし、検査値と一言でいってもその内容は実に膨大であり、伝えるべき内容をあれこれ悩んでいたのですが、ある時、ピンとひらめきました。

「そうだ!最も重要なバイタルサインもある意味"検査値"と言えるはず。これを復習できるような講義にしよう」。

「バイタルサイン」は医療スタッフであれば避けては通れない重要な臨床指標です。その大事さはどこでも謳われているのですが、実際それがきちんと解釈されていないシーンも多く見受けられます。今回はそのような現実に一石を投じて、再びバイタルサインについて考えるきっかけになるような講義を目指しました。

リハビリスタッフ向けの定期学習会の写真2


具体的な講演項目は以下になります。
1)例題提示その1:バイタルサインについての例題です(Cushing兆候を取り扱いました)
2)意識レベル:JCSの復習、および意識障害と頭部外傷の関係、意識清明期やTalk and Deteriorateについて。
3)血圧:立位安静にて臥位血圧より20mmHg以上低下する人は循環障害あり、などの指標を提示。
4)脈拍数:立位脈拍にて臥位脈拍より30回/分の上昇は循環障害可能性あり、奇脈などを説明。
5)呼吸数:よく測定そのものを忘れられがちですが、各疾患の死亡率などを推定するのに大事な指標であることを紹介。
6)SpO2:ほんとはバイタルサインではないけど、第6のバイタルサインといわれるほど重要。しかし、その測定不明瞭となりうる限界を紹介。
7)体温;何より感染症か否かを判断することが大事。SIRSについても説明。
8)例題提示その2:再び例題提示。今度は脈圧低下+頻脈=大量出血の可能性、について紹介。
9)リハビリ中止基準:リハビリ中止基準を紹介。今回扱ったのは「アンダーソンの基準」と「日本リハビリテーション医学会発、リハビリテーション医療における安全管理・推進のためのガイドライン」を紹介した。

リハビリスタッフ向けの定期学習会の写真3


結果としては、非常に上々の感想をいただいて終了しました。その後、「もう一回また別のテーマで依頼しても良いですか?」などのリピート依頼などもいただき大きな成果を挙げることができました。

やってみての感想ですが、やはり自分で教えようと思うと非常に深い理解が必要になり、とてもよく勉強するということです。よって自分が成長するためには少しでも多くの露出の場を増やすことが肝要であると感じました。しかも、このような講演会を重ねることで自分のプレゼンテーションスキルが洗練されていっているのも感じるため、将来においてもとても役に立つように感じています。

リハビリスタッフ向けの定期学習会の写真4

Next stepとしては別の検査値などの講演会の要望もあったため、そちらを引き受けることでしょうか。特に貧血や電解質異常などはリハビリに影響を与えるような症状を呈することも多く、当院のリハビリスタッフとしても需要の多い分野のようです。このような一見基礎的しかし奥深い内容を掘り下げてわかりやすく説明できる医師となりたいです。

リハビリスタッフ向けの定期学習会の写真5
今回の報告は以上です。まだまだ精進します。