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 2018年8月21日(火)

中学生防煙教室 「No Smoking Life」

  • 2010年10月31日(日)
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京都家庭医療学センターのシニアレジデントの中村琢弥です。
今回、地域の保健所とのタイアップで、地元の中学1年生向けの防煙教室の講師を務めさせていただきました。

これは、現在私が務めている地域では毎年1回、中学一年生向けに組まれている伝統の企画だそうで、今回はシニアレジデントである私に白羽の矢が立ちました。

 中学生防煙教室1

中学一年といえばまだ禁煙、というよりは"防煙"という年頃。しかし、最初の一本を吸わないことが大切と言われるように、この年の子供達が実際にはたばこ会社のターゲットになっていることも多く、そのあたりのことにも触れながら話を展開していくこととしました。

最初はたばこのイメージについて自由に発言してもらいました。
「くさい」、「お金かかる」、「くせになる」などの意見が交流され、やはり中学生といえど、それなりのイメージを事前にもっていることが確認されました。
(この時点で多少体を動かしてもらい、アイスブレーキングしております)

さて、本題の内容としては以下の3ステップに分けて話すこととしました。

1,実は・・・こんなに健康に悪い!
中学生でもすでにたばこは体に悪いということは漠然としっているはず。
しかし、どの程度体に悪いかは実感できるチャンスはなかなかない、ということで、
ここでは、様々な角度からたばこが体に悪いことを解説しました。
具体的には、

A)たばこが主要因と考えられる原因で一日に死ぬ人(in 日本)は約300人程度。
これは想像以上に多い数値で、交通事故よりも多いとされる数値です。
(参考)リンクhttp://www.health-net.or.jp/tobacco/risk/rs410000.html

B)たばこを吸うと、走りが遅くなり、頭も働きがにぶる。
 JAMAの古いけど有名な文献
リンクhttp://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/203/3/189
をベースにたばこが体力を落とすことを説明、さらに、頭部の血流を測定するとたばこをすうと明らかに血流が悪くなり、頭の働きがにぶることを紹介しました。

C)たばこに含まれる有害物質の種類は200種類以上!
これは思った以上に多いと感じてもらえる数値です。
当日には保健所の方に提供していただいた「タール瓶」(たばこを一日1箱吸う方が一年間に吸うタール量を納めた瓶)を中学生みなさんに回してもらい、いかにたばこが有害そうかを実感していただきました。

D)分煙は安全?
世に言われる"分煙"。これでも副流煙は完全には防がれるわけではないことを説明。
特に5歳までの赤ちゃんが親の副流煙によって吸わされるたばこの本数をあらわす以下の写真は非常にインパクトがあったようです。
(CDC media campaign resource centerより)
中学生防煙教室2

他にもたばこがあらゆる癌を発生させること、生殖率を落とすことなどなど様々な角度からたばこが体に与える害を説明していきました。
あえて、右手や左手、両手を挙げてもらう質問形式を当てはめることで、体を動かしてもらい、学習効果を高める工夫もうまくいったようです。
(これはNLPでいうところの"代表システム"を使用しています)
 
中学生防煙教室3

2,実は・・・こんなに止められない!
このコーナーでは、たばこの依存性について話をしました。
まずドラえもんの一シーンを示し、のび太のパパがなかなか禁煙できないこと、それをのび太が疑問に思うこと、ドラえもんがニコチン中毒の恐ろしさを解説するシーンを見せました。
そして、ニコチンとはどういう物質かを説明し、たばこを吸うこと=たばこに飼われてしまうこと、と表現して説明しました。

中学生防煙教室4

3,実は・・・こんなに騙されている!
最後はたばこ会社のコマーシャル戦略を紹介しました。
とはいえ、たばこにはなんとなく「かっこいい」とか「強そう」とか「大人っぽい」などのイメージがあるかもしれません。
しかし、これらの多くがたばこ会社の戦略であり、さらにたばこ会社のターゲットは実は若者にあることを紹介しました。



たばごを売り込む戦略は張り巡らされており、中学生の皆さんも知らず知らず
だまされる危険があるということを紹介し、常に注意していきたいと警鐘を鳴らしました。

最後に、たばこを誘われたときの断り方にふれました。
「基本的には理由はいらない、きっぱり断ることが大切です、しかし、それでもなかなか断れないのが現実、そういうときにはこれまで上げた内容の中で、自分に当てはめて自分なりの理由を見つけることが大切です。
それは健康、体力、美容、勉強、・・・様々あると思います。
その中で自分の中でこれは大切にしたいと思うものがきっとあるはずです。
それを守るために、自分もしくは皆さんの周囲の大切な人をたばこに近づけないようにしてきましょう。」とのメッセージを最後に伝えて、この会を終了としました。

お土産として、ラミネート加工した中村オリジナルの
リンクたばこの断り方6番勝負!?(ダウンロードはここから)」を配りました。
これに何かヒントを見つけてもらえたらうれしいですね。

全体的には非常にうまくいったように思います。
中学生が黙り込むことなく、また騒がしすぎることなく、双方向性のコミュニケーションを保ち続けることができたのではないでしょうか。
予定していた1時間をきっちり使い切り、集中力が切れることなく、終了できたのは本当に
うまくマネジメントできたと評価しています。

中学生防煙教室5

NEXT STEPとしてはさらに中学生という学習者を積極的に参加してもらうようなWSはできないか、ということです。
こちらは今後の構想として検討していきたいと思います。
しかしながらこれならまたリピートしていただけるかもしれません。
保健所の職員の方や学校の養護教諭の先生とも名刺交換し、次の出会いを楽しみにしたいと思います。

今回は以上です。