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 2018年4月27日(金)

第23回夏期セミナー@つくば「一歩進んだコミュニケーション技法(基礎編)」ワークショップ実施報告

  • 2011年8月 9日(火)
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第23回夏期セミナー@つくば
「一歩進んだコミュニケーション技法(基礎編)」ワークショップ実施報告

「一歩進んだコミュニケーション技法(基礎編)」ワークショップ実施報告

今回のセッションのメインファシリテータを務めさせていただいた玉木です。

ちょうど1年前の夏期セミナーではがん告知を題材にP-SPIKESのフレームワークを用いたワークショップを行いましたが、今回は「基礎編」と命名して、だれでももう少し身近に使えるコミュニケーションスキルの習得を目指した内容設定としました。

「一歩進んだコミュニケーション技法(基礎編)」ワークショップ実施報告

◆LEARNモデルと動機づけ面接法のOARSアプローチ
元々異文化を超えた患者医師関係構築のためのツールとして開発されたLEARNはあまりに有名。今回はそのLEARNモデルの説明とシナリオをもとにしたロールプレイを前半に行いました。そして後半では「動機づけ面接法」の中のOARSアプローチ、すなわちアンビバレンス(両価性)を有するクライアントに対し

1:Open Question(開かれた質問)
2:Affirming(肯定)
3:Reflecting(傾聴と振りかえり)
4:Summarizing(要約)

という4つのステップを有効に用いることで押し付けではなく、内面からの気づきを促し行動変容への動機を与えるというテクニックを紹介し、シナリオをもとにロールプレイをやってもらいました。

◆ロールプレイ(1):LEARNのアプローチ
検診で糖尿病を指摘された患者がクリニックの外来を訪れる。HbA1Cが10台と不良で尿ケトン陽性、体重減少もありとのことで医師がインスリン治療を提案したところ、患者が反発した、というシナリオ設定。今回はLEARNのワークシートを活用して、それを問診の流れにそって埋めて行く、という形で実践していただきました。しっかり患者の解釈モデルを聞き取った上で、その気持ちに共感、理解を示した上で医学的見地とその解釈モデルとの解離を明確化し、一方で患者の糖尿病を良くしたいという思いを治療にどう繋げるかを体験してもらいました。


「一歩進んだコミュニケーション技法(基礎編)」ワークショップ実施報告

◆ロールプレイ(2):OARSのアプローチ
2例のシナリオを用意しロールプレイをしてもらいました。1例目は仕事が忙しくてうつ傾向があり、アルコール依存でもあるクライアントがアルコールをやめたいのだけれどやめられない、と相談に来た設定。2例目は脳梗塞の家族歴があり、禁煙をしないといけないのはわかっているが、やめる自信がないクライアントが最近禁煙補助薬が出たと聞いて自分もやめれるかどうか相談に来た、という設定のシナリオを用意しました.クライアントに対し、OARSのアプローチを行うことでcostとbenefitの矛盾を拡大して変容への動機が生まれる過程を体験していただきました。

◆個人的感想
セッション前は特に医学的知識のバックグラウンドに差がある医学生にとってこれらのシナリオを自分なりに解釈しロールプレイを演じるのは大変ハードルが高く、盛り上がらないのではないかと懸念していました。
しかし蓋を開けてみると、その懸念は嬉しくも老婆心であったことがわかりました。受講生のみなさんはとても意識が高く、高いハードルを難なくクリアされました。しかも大変楽しげにロールプレイを演じておられる雰囲気が伝わってきて大変嬉しく思いました。これはグループメンバーのサポートもうまく機能した結果だと思います。
また、セッション後のアンケートでは、多くの満足したという内容の評価をいただくことができてとても励まされました。一方で、鋭い視点からとても生産的なご指摘をいただくことができました。是非今後に活かさせていただきたいと思います。

いただいた感想の中から特に嬉しかったものをピックアップして紹介させていただきます。
「先生方が楽しそうに雰囲気良く進めてくださったので楽しく参加することができました(3年生)」
「レクチャー→ワークの流れが有効に機能して本当に面白かったです(6年生)」
「スライドがかっこよくてオシャレでした!(2年生)」
「動機づけ面接が勉強したくて参加しました(中略)医師の要約を聞いて自分の矛盾に気づく体験ができて良かったです(卒後3年目)」

参加していただいたみなさま、暑い中大変な労力とエネルギーで企画を運営してくださったセミナースタッフの方々、そしてKCFMの同僚のみんなに感謝申し上げます。