診療所医療ベーシックセミナー2012

診療所医療ベーシックセミナー2012ワークショップ参加ならびにセッション開催報告

KCFMの玉木です。
先日、大阪市大で開催されました関西診療所医療ベーシックセミナー2012に参加し、ワークショップのセッションをしてきたのでご報告いたします。
【セミナー概要】
日時:2012年8月18日(土)12:30~18:30
19日(日)9:30-13:00
会場:大阪市立大学医学部附属病院18階会議室
参加者:学生さん9名、鍼灸師さん1名、医師5名+運営スタッフ
プログラム:省略
【はじめに】
昨年に続き、竹中医院の竹中裕昭先生が代表世話人を務めておられる関西家庭医療研究会が主催する企画である診療所医療ベーシックセミナーに参加しました。関西の家庭医の熱い中間と意識が高くて優秀な学生さんが全国から集うセミナーです。
 
会場の阿倍野は土曜日は雷雨で環状線が運休になるなど大変な1日でしたが、無事にセッションは終わったようです。私は夜の懇親会からの参加となりましたが、予想通り関西の乗りで学生さんからベテラン開業医の先生と一緒に仲良く盛り上がりました。2日目の前半ではKCFMとしてセッションを開催したので内容を報告します。
 
【セッションタイトル】
わかっちゃいるけどやめられない
明日から使える家庭医の行動変容促し術【禁煙編】
 
【セッションの内容】
 
Section1:タバコの害の基礎知識
禁煙をチャレンジするが成功しないストレスフルな60歳代女性の症例を提示して、まずはグループディスカッション。何が禁煙を邪魔するのか、どうすれば禁煙が成功しやすくなるのか、について議論してもらい、発表してもらいました。
次に、NEJMの総説をもとに禁煙治療のエビデンスを解説。プライマリケアでの禁煙指導がいかに喫煙死を減らすかに、またニコチン依存症のメカニズムなど説明しました。
 
Section2:行動変容のためのアプローチ
Prochaskaの行動変容ステージとTransTheoreticalModelの説明を行い、それぞれのステージでのアプローチ方について概説しました。
 
また、私自らのTipsをまとめた行動変容のためのアプローチ法についても紹介しました。
 
<その気にさせるための5つのアプローチ>
  1. 診察ごとにタバコの話題を取り上げる
  2. 行動変容のステージング(準備性の評価)
  3. TDS,FTNDを用いた依存度評価と重要度自信度評価
  4. 傾聴と共感
  5. やめられない理由をはっきりさせ、対策を一緒に考える
 
 
Section3:ロールプレイ
自信度2,重要度9の男性と自信度9重要度2の女性のシナリオを用意し、2人ずつペアになってもらってロールプレイをしてもらいました。聞き出すことや治療に慣れていない学生さんにはなかなかむずかしかたようですが、それなりに盛り上げった感じでした。
 
Section4:禁煙治療について
実際の禁煙外来での構造化された流れとニコチン代替薬や補充療法の選択について説明しました。

診療所医療ベーシックセミナー2012 ワークショップ参加ならびにセッション開催報告
 
Section5:おまけ
玉木がこの間行なってきた、地域の中学生、高校生向けの防煙教室の内容や感想の一部。また、ママさん向けのタバコの煙から子どもをまもるための講演、そして地域に禁煙サポータを養成するための養成講座、などでの活動の様子を紹介しました。
 
【セッションの振り返り】
うまく行った点
うまく行かなかった点
今の感情
Nextstep
 
【おわりに】
今回は、なかなかワークショップの構成が決まらず、スライド作成作業に時間がかかってしまったため、まとまりに欠いたレクチャーになってしまったと反省している。明るくて乗りが良い学生さんと何よりもほとんどが禁煙指導の経験があり、たいくつな中でも理解のある対応をしていただいたスタッフのみんなに救われたと感じている。
 
自分のWSはさておいて、この診療所医療ベーシックセミナーも2回目となり、学生さんの参加が増えて盛り上がってきたのは一参加者として純粋に嬉しい。ややもすれば「東高西低」などと揶揄されがちな日本の家庭医療界であるが、関西でこのように集まる機会を積極的に増やし、個々の頑張りを横のつながりで補強しつつ、学生さんから大ベテランまで巻き込んで関西発の家庭医療の大きなウネリを引き起こしたいものである。関西はそれができると信じている。
 
以上
診療所医療ベーシックセミナー2012 ワークショップ参加ならびにセッション開催報告

 

: 診療所医療ベーシックセミナー2012
http://www.kcfm.jp/article.php/20120822224031540